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2017年11月13日月曜日

豊田スタジアムの歩き方 徹底攻略ガイド 豊橋旅行 その20



 末広通2丁目にある「うどん・そばの勢川 豊川店」。勢川は、豊橋市の中心地に店があり、創業100年ののれんを持つ店です。昔ながらの製法でうどん・そばを作り、お客様に提供しています。


 こちらの豊川店は開店から40余年、地元の皆様に愛され続けてきた老舗で、味噌煮込みは天然醸造の「八丁味噌」をベースに、東栄町で古くから伝わる家味噌等を加え調合した、当店オリジナルの味噌を使用しているそう。




 三河ならではの豆味噌のコクのある風味と豊かな味わいを求めて来店する客も多く、親しみのある店内にはテーブル席と座敷席があり、30名様までの宴会にも利用できるようになっています。


 桜ヶ丘ミュージアムは方向的に勢川 豊川店の向こう側にあるはずなので、末広通りを時計周りに歩くことに。




 しばらく歩くと、「おかしのチップス 豊川FC店」が現れました。


 おかしのチップスは、「地域の皆様に愛される楽しいお菓子屋さんをモットーに、愛知県に6店舗と静岡県に4店舗展開しているお菓子屋さんです。




 辻田歯科医院の脇を通り抜け、ひたすら南西の方角に向かって歩いて来たのですが、一向に右に渡れそうな大きな道が現れません・・・。




 方向感覚の鋭いUさんの「こっちの方向は桜ヶ丘ミュージアムから遠ざかっちゃってるんじゃない?」というツッコミで、私の方向音痴ぶりが発動し掛けそうになった瞬間、横断歩道の向かい側に「宝くじ」と書かれた看板が目に入ってきました!


 普段はまったく「宝くじ」とかを買わない私ですが、商売繁盛・金運のパワースポットでもある豊川稲荷でお参りした直後に、タイミング良く目の前に現れた宝くじ屋さんというのは何かあるのかも。




 豊川高校東横断歩道の西角に位置する「まんなかや」は、お店のジャンルとしてはパン・お菓子・スイーツ等を販売する雑貨屋さんですが、珍しい葉巻・パイプなどのタバコも多く取り揃えているお店です。


 お店に入ると、感じの良い老夫婦が出迎えてくれたので、「さっき豊川稲荷でお参りしたばっかりで、歩いてたら急に宝くじと書かれた看板が見えたものですから、旅の道すがらこれも何かの縁だと思って寄ってみました」と話すと、




 「皆さん、豊川稲荷で参拝した後、うちで宝くじを買われる人が多いんですよ」とのこと。


 100万円程度のスクラッチが当たっても大したことは無いので、ここは一発当たった時は人生が変わる程のインパクトということで、ロト7を10口(3,000円)購入することにしました。




 お金を払い、お店を出ようとした時、「桜ヶ丘ミュージアムに行こうと思っているんですが、ここからどう行ったら良いのでしょうか?」と尋ねると、


 「こちらの前の道を真っすぐ進んで貰えば、桜ヶ丘ミュージアムの案内板が出てきます」と言われたのは、さっきUさんと私が歩いて来た道をそのまんま引き返すルートでした。(笑)




 わずか15分前まで歩いて来た「勢川 豊川店」の前をまた通り、県道31号線と交わる交差点を左折します。




 もし、グーグルマップ等を見ながら歩いていたら「まんなかや」で宝くじを買うことも無かっただろうし、遠く旅先で何気なく購入した宝くじがまさかの高額当選!なんていう夢物語も買わなければチャンスすらないので、これは本当に金曜日の抽選が楽しみになってきました。




 交差点を曲がるとすぐ案内板が現れ、こちらの桜木通4丁目を進んでいけば「桜ヶ丘ミュージアム」があるというのが分かりました。




 50メートルも歩かないうちに、左側に何やら大きな建物が見えてきました。




 周辺地域を表す地図には、インターネット商工案内「どこねっと!!」と書かれており、今どきらしくスマホにQRコードを取り込むと、「市区町村暮らしの情報」や、「地域のお店の情報」が詳しく分かるようになっていました。(21世紀すげぇ~)





 こちらの桜ヶ丘ミュージアムは、平成27年1月17日(土)にリニューアルオープンしたばかりで、一般の方も利用できる市民ギャラリーや会議室などの他、




 古代から現代までの郷土の歴史を系統的に展示している歴史常設展、収蔵する美術資料を展示している美術常設展があります。




 美術や歴史の企画展も年に数回行っており、子供向けのワークショップなども開催しています。


 別棟には本格的な茶室で、心静かに茶道を楽しめる「心々庵」もあり、豊川市における歴史・美術などの拠点施設となっています。




 同じ敷地内の桜ヶ丘公園には、ソフトボール場・テニスコート・フィールドアスレチックなどのスポーツ施設があり、お散歩コースとしてのんびりしたり、春には25本の淡墨桜と10本のソメイヨシノが市民の目を楽しませています。




 日曜日の11時過ぎですが、館内にはほとんど人の姿は見られませんでした。




 入り口を入ってすぐ右には「豊川市郷土資料展示室」があり、周辺で出土した壺などが展示されていました。




 1階のロビーにはUさんと私しかいない、まさに貸し切り状態。




 ロビー展示は「江戸時代の柄鏡(えかがみ)」の歴史について


 柄鏡が化粧道具として定着した平安時代以降は主に丸鏡が主流でしたが、室町時代の後期に入ると柄鏡が登場しました。




 江戸時代に入り、それまで直径10センチくらいと小さかった鏡の直径が徐々に大きくなってきて、17世紀の終わり頃にもなると、8寸(1寸は約3センチ)前後の大型鏡も使われるようになり、直径が大きくなるにつれ、柄の部分は短くなっていきました。


 鏡の裏面を飾ったのは、松竹梅・鶴亀・南天などといった吉祥模様でした。婚礼道具の一つとして歴史を深めた柄鏡は、女性の顔を美しく映すだけでなく、その人の幸せを祈る役目もありました。




 江戸時代の女性がお化粧するときに使った鏡は、今のようなガラス鏡ではなく、銅と錫(すず)の合金製で、表面を磨いた上に、錫アマルガム(錫と水銀の合金)を塗ったものでした。


 塗りたてはガラス鏡と同じように良く見えたのですが、長く使っていると曇って映りが悪くなりました。そのため、元手があまり掛からない老人が鏡磨き職人として、定期的に家々を回って研ぎ直ししました。




 江戸時代前期、鏡を作っていた鏡師たちが「天下一」の文字を鏡背(鏡の裏面)に乱用したため、


 天和2年(1,682年)、幕府は「いま、世間ではいろいろな商品に天下一という文字を書き付けたり、彫り付けたり、鋳(い)付けたりして売っているが、今後はこれを禁ずる。今後は全てのものに天下一の文字を付けてはならない。(現代語訳)」という禁止令を出したという記録が残っています。


 その後、安永元年(1,772年)になって、ようやく天下一の使用が解禁になったそう。





 こちらは、戸谷 茂雄(とや しげお)氏の作品で、土地の記憶である豊川海軍工廠犠牲者の弔いとして、当館のこのスペースのために制作されたものです。


 戸谷は愛知県立芸術大学を卒業し、美術のオリンピックとも言われる、ヴェネチアピエンナーレ等に出品した、国際的に高い評価を得ている日本を代表する彫刻家です。




彼の作品はイタリア、ボンベイの灰に埋もれた人型の空間に着想を得て、チェーンソーを用い、形態の内部と外部の境界が入り混じる特異な空間を創出しています。


 彫刻の原理を追及し、その物質や記憶に関わる存在の問題は生死の問題と関わり合いながら、「地霊」や「森」シリーズを展開し、広島県現代美術館や愛知県美術館で回顧展が開催されています。




この「地霊」シリーズは、他に愛知県美術館、富山県立近代美術館に収蔵されている貴重な作品です。


 戸谷はその功績から2004年 芸術選奨文部科学大臣賞、2009年に紫綬褒章を受章しました。




 階段を上がって2階部分にある「市民ギャラリー」の4つの展示室を使用して「こち亀展」は開催されていました。




 この「こち亀展」は、連載40周年 & コミックス200巻記念として、ここ桜ヶ丘ミュージアムで2017年10月20日(金)~11月25日(土)まで開催されています。


 観覧時間は、午前9時~午後5時(最終入場は午後4時30分まで)で、月曜は休館となっています。




こち亀展の公式パンフレットや、読売新聞が発行した「こち亀版」の新聞(一部350円)、複製原画(各1,080円)などを販売。




 ミュージアムショップコーナーでは、ここでしか買えない限定グッズなど、たくさんの「こち亀」グッズが所狭しと並べられていました。




 来館者の様子を見てみると、小さな子供からお年寄りまで、男女の比率も同じくらいで「こち亀」のファン層の広さを感じました。




 私自身も子供の頃は「週刊少年ジャンプ」を買って読んでいましたが、読むのはもっぱらキン肉マンとか、キャプテン翼とか、北斗の拳とかで、こち亀には全く興味が湧きませんでした。




 Uさんの方は、掲載されていた漫画はほとんど読み、コミックスが発売される度に集め、こち亀も172巻までは購入していたそう。




 したがって、この「こち亀展」は二人にとってちょうど良い時間繋ぎなのです。(笑)




 観覧料金は、一般の当日券が800円(小中高大生は400円)で、幼児は無料となっています。


 また、割引付きチラシ・割引券・HP割引ページを印刷したもの・スマホ等で割引ページを表示すれば、当日価格よりも安く入場することが出来ます。




 読んだことの無い私が「こち亀」の歴史をいちいち語ることはしませんが、簡単に説明すると、1976年~2016年まで全1,960話が掲載され、コミックスは200巻。


 40年間一度の休載もなく連載され、コミックスの発行巻数が多い単一漫画シリーズでギネス世界記録を保持。週刊少年ジャンプの歴代連載作品の中で最長連載記録を持っています。




 市民ギャラリーを入ってすぐの所から200巻すべてのコミックスが並べられ、10巻ごとくらいに実際の表紙に描かれた原画が展示されていました。


 館内のほとんどの展示物は写真撮影禁止で、各フロアに一人ずつ女性が椅子に座って配置され、ポケットからスマホでも取り出そうものなら、「展示物の撮影はしないで下さい」と注意されてしまいます。




 第一展示室からはメインの登場人物である「両津勘吉」、「中川圭一」、「秋本・カトリーヌ・麗子」、「大原大次郎」らが初めて紙面に登場したシーンや、印象に残っている回のストーリーなど、約3万枚の中から厳選した本物の原画が並べられていました。


(こちらは唯一撮影可能だった第4展示室の両津勘吉のモニュメント)

 途中、作者の秋本治氏が実際に執筆している風景を撮影した動画を流したり、今では手に入れることの出来ないファン垂涎のグッズ、さらに、2016年9月3日に神田明神に奉納された「連載40周年記念絵巻」のレプリカが展示され、


 こち亀を愛する熱心な来場者が、ガラスケースに収められた貴重な品々を食い入るように見つめる姿が印象的でした。


 つづく

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