フクダ電子アリーナ

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2016年11月8日火曜日

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 初のJ2リーグ挑戦が始まったのが2015年シーズン。クラブ史上最長の4年目を迎えた森下仁之監督体制のチームスローガンは、「創力戦 Do our best.」。




 クラブとしても未知なるJ2リーグを戦い抜くため、これまで以上に選手層を厚くすべく、Jリーグでの出場経験がある選手を多数獲得し、戦力を整えていくことに。




 それまでチームの土台として戦術を理解していた選手と新加入の選手の力が上手くハマり、リーグ戦はなんと序盤から破竹の6連勝を達成!




 台風の目と認識されるようになっていたツエーゲン金沢は、この頃から完全に他チームの脅威となって立ちはだかっていました。




 そんな私が初めてツエーゲン金沢を意識するようになったのは、5月17日にジェフ千葉のホーム「フクダ電子アリーナ」で行われた試合を観た時のこと。




 組織的なディフェンスを構築して昇格してきたツエーゲン金沢は、MFでありながら前節までに8つのゴールを挙げていた清原 翔平選手を中心にチームがまさに一丸となって戦っていました。




 ホームでありながら有効な攻め手を見いだせないジェフ千葉に対し、一人々々の年棒にしたら決して高くないはずの選手層でも「自分たちのサッカー」に自信とプライドを持って体を張るツエーゲン金沢の選手たち。




 前半をスコアレスで折り返し、流れがツエーゲン金沢に傾きかけた後半15分、途中出場の背番号26 井出 遥也選手が、スピードを生かしたドリブルから見事なゴールを決め、ジェフ千葉が先制に成功します。




 J1の舞台でもプレーしていた選手を抱えるジェフ千葉は、それまでのツエーゲン金沢の戦いぶりを研究し、チームのストロングポイントである清原 翔平選手にほとんど仕事をさせずに試合終盤を迎えます。




 このまま格の違いを見せつけてゲームを終わらせようとしていたジェフ千葉に落とし穴が待っていました。


 後半37分から途中出場していた辻 正男選手が後半アディショナルタイムに執念の同点ゴールを叩き込みます!




 99%勝利を確信していたフクアリは、アウェイゴール裏の一角を除き静寂に包まれていました。




 その試合の終了後、自宅に帰ってからツイートしたのがコチラです ↓

 https://twitter.com/fuku_aru_3/status/599903531215126528




 「遠路はるばるお越し頂いた、ツエーゲン金沢サポーターの皆さまへ。 今日の試合で、フクアリがフクダ電子スタジアムでは無く、「アリーナ(劇場)」と名付けられた意味が分かって貰えたら、一人のジェフサポとして嬉しく思います。」




素直にそうツイートしたくなるほど、2015年シーズンの序盤戦においてツエーゲン金沢と初めて対戦したこの試合が深く心に残ることになりました。




 一時は首位に立つなど大方の予想を上回る善戦を見せていたツエーゲン金沢でしたが、相手チームに戦術が研究され始めると、後半戦は11分8敗の19試合勝ち星なしと低迷。




 初めて戦ったJ2リーグは、12勝18分12敗 46得点43失点 勝ち点54の12位と、9位に終わったジェフ千葉とは勝ち点がわずか3しか違わない素晴らしい成績を収めたのです。




 時刻は16時22分。




 試合開始まであと38分と迫り、まずピッチに姿をあらわしたのはホームのツエーゲン金沢の選手達。




 まずは、メインスタンド側のホームSA席に座っているサポーターに向かって一礼。




 続いて、多くのサポーターが待つホームゴール裏へ足早に走っていきます。




上下に何度も振り上げられるたくさんの大旗。横断幕には、「全てを出し切るぞ!一戦必勝!」の文字。




 この試合にすべてを賭ける、様々な思いが詰まったサポーターのコールがスタジアム全体から選手達に注がれます。




 ツエーゲン金沢の選手達の背中からは並々ならぬ意気込みが伺えました。




 この日の審判団は、主審が今村 義朗氏、副審が中井 恒 ・ 穴井 千雅の両氏。




 バックスタンド自由席も徐々に埋まってきました。




 すっかり夕陽が沈んだピッチには、4基の照明が煌々とピッチを照らしています。




 16時25分、3分遅れてジェフユナイテッド市原・千葉の選手達がピッチに登場。




 遠路はるばる石川県まで駆け付けたサポーターがいるアウェイゴール裏まで足早に向かいます。





 人数は少ないながらも、選手の顔写真と名前が入ったプレートを誇らしげに掲げるジェフ千葉のサポーター。




 いつものアウェイ観戦なら、J1昇格プレーオフに向けて自分たちのサッカーをどう表現してくれるのか期待に胸が高鳴るところなのですが、




 この試合はジェフにとって、J1昇格プレーオフ進出の可能性が完全に消滅した、ただの消化試合となってしまったのです・・・。




いったいジェフ千葉に何が起こってしまったのか?




 それを説明するには、2015年シーズン終了後まで話を遡らなければなりません。




 クラブ史上最低の9位という成績に終わったジェフユナイテッド市原・千葉は、悪い流れを断ち切るべく、高橋 悠太氏をゼネラルマネージャーとして迎え入れました。




 出身が千葉県千葉市の高橋 悠太氏は、八千代高校から早稲田大学に進学し、卒業後は楽天株式会社に入社。


 2009年からは楽天が親会社という関係で、28歳の若さでありながらJ1ヴィッセル神戸の常務取締役 → チーム統括本部長という大役を任されます。

 (つづく)

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