姫路城大天守修理見学施設 「天空の白鷺 (しらさぎ)」は、2011年3月末のオープンから11ヶ月で入館者が50万人を突破。(2012年2月19日)
姫路城大天守は1964年(昭和39)年に完了した解体復元工事から半世紀が過ぎ、屋根や壁面の破損劣化が進行しています。そのため、2009(平成21)年から約5ヵ年計画で本格的な保存修理工事を開始しました。
修理期間中は文化財の修理への関心や理解を深めて頂くよう、素屋根内部に8階建ての見学スペースを建設しました。
係員に誘導され、硝子張りのエレベーターで作業風景を見ながら8階にある見学スペースに到着すると、多くの観光客でごった返していました。
(写真は昭和39年の改修工事の際に据え付けられた昭和の鯱瓦)
最上階の8階見学スペースでは、2012年6月5日に大天守に据え付けられた 「平成の鯱瓦(しゃちがわら)」の鎮座を記念して、記念スタンプが期間を延長して設置されていました。
(左が、鳥衾 (とりぶすま)。 大棟や降り棟などの鬼瓦の上に取り付く反った円筒形の瓦。瓦当面に彫られた紋は、池田家の揚羽蝶である。つまりこの鳥衾は、紋様が上下逆さに彫られているのである。大量の建築材を必要とした大規模な築城工事では、こうした「失敗作」も紛れこむことがあったのだろう)
(右が、逆揚羽の掛瓦。瓦頭が天地逆さに取り付けられた掛瓦です。昭和33年に製作されたものですが、西側の大千鳥破風にも1本見つかりました。据付場所:五重東面南側ケラバ)
(鬼瓦 桐平面 築城当初の鬼瓦と考えられています。昭和の修理に伴う発掘調査で発見された桐紋の碑があり、同版の型で製作されたものです。高さ57cm、幅79cm、厚9cm、重さ28kg 。据付場所:四重北千鳥東側降棟)
(鯱瓦 (中) 高さ146cm、重さ125kg 。据付場所:西側大千鳥破風棟)
(鯱 (小) 高さ90cm、重さ40kg 。据付場所:三重南面東側千鳥破風棟)
(鬼瓦 蝶立体 立体的な揚羽蝶の鬼瓦は、隅棟に据え付けられていました。五重の他二重の隅棟にも据え付けられており、同じ文様の鬼瓦は8面あります。高さ40cm、幅68cm、厚6cm、重さ15kg 。据付場所:五重南東隅棟)
(鬼瓦 蝶平面 この揚羽蝶は、りの一渡櫓に展示している碑と同版の鬼瓦で、築城当初のものです。高さ49cm、幅73cm、厚8cm、重さ18kg 。据付場所:四重北西隅棟)
大天守最上階からの眺望 (南側)。
(間違いようの無い) 一直線に伸びた道の先には姫路駅があり、徒歩15分ちょっとで行けるアクセスの良さが観光名所として人気の秘密なのは間違いありません。
大天守最上階からの眺望 (西側)。
(瓦・屋根復元展示 姫路城の瓦の実物カットモデルを展示しています。瓦の特徴・材料・産地・製作工程・屋根葺き(やねふき)の特徴を紹介しています)
壁には、今週の工事ということで1週間の修理工事の行程表が掲出され、どのような修理を見学することが出来るのか一目瞭然になっています。
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