この日の気温は12・6度。11月の松本が寒いことは覚悟していましたが、降り続く雨により体感温度はさらに低く感じます。
私自身、夏から続く体調の悪さが「冷え」からきているせいもあり、かなりギリギリの精神状態でしたが、ここまで来たからにはゴールシーンを撮影しないで帰る訳にはいきません!
前半、ジェフ千葉はメインスタンドからみて左に攻めます。Uさんと私が座っている座席に近いゴールということで、決定的瞬間を逃すまいとかじかんだ手でデジカメを操作します。
撮影していて気づいたこと、それはアルウィンスタジアムはピッチに対して平行に観客席が配置されているので、目の前のプレーはとても観やすいのですが、体を捻るとイスのゴツゴツした感じが気になりました。
ジェフ千葉の本拠地であるフクダ電子アリーナは、四辺が湾曲して設計されているので、18500席ある座席が全てセンターサークル方向に向いているため、体を捻らなくてもピッチ全体を観ることが出来ます。
スタジアム全体から沸き起こる松本山雅FCに対しての声援の凄まじさ!!
J1昇格を決めた直後の凱旋試合ということもありますが、反町監督は今日の試合を来期J1で戦うための重要な試合と位置づけていることから、「山雅スタイル」の全てを剥き出しにして襲い掛かってきました。
アルウィンスタジアムでのホームゴール裏の雰囲気は、今まで行ったどのアウェイスタジアムにも感じることの出来ないほどの「俺達がチームを勝たせるんだ!」という空気が支配していました。
その圧倒的な存在感は、メジャーリーグのボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークにそびえ立つ「グリーン・モンスター」のよう。
松本山雅FCの勇姿をひと目見ようと詰め掛けた観客は過去最高となる、18,114人。
あいにくの天候の中、遠路はるばる千葉から来たジェフのサポーターも力の限り声援を送り続けます。
中盤で丁寧にボールを繋いでいくジェフ千葉に対し、持ち前のハードワークでピッチを縦横無尽に駆け回る松本山雅FC。
ホームの大声援を受け躍動する松本山雅FCは前半14分、背番号11 喜山康平選手がダイビングヘッドで先制ゴールを決めるとスタジアムはお祭さわぎ状態。
相手よりも多い18本のシュート数を放つも、決定的な場面が少なくジェフ千葉のやりたいサッカーをさせてもらえません。
すると後半23分、松本山雅FC 背番号8 岩上祐三選手のゴールが決まり流れは完全に松本山雅FCのペースに。
「勢い」という言葉だけでは説明できない歴然とした差が両チームにはありました。
オーロラビジョンには「ロスタイム4分」の文字が。
過去最高の18,114人が来場し、帰りの混雑が予測出来ないことからUさんと私はそそくさと帰り支度をしてアルウィンスタジアムを後にすることに。
来たときと同じく1番ゲートから出てホームゴール裏を抜け、無料シャトルバスが停車している「第12駐車場」に向かって小走りに進みます。
するとスタジアムの中から大歓声が。後半48分、ジェフ千葉 背番号11 森本貴幸選手が意地のゴールを決め1-2としますが時すでに遅し、試合はそのまま2-1で松本山雅FCが勝ちました。
試合も負け、ゴールシーンも撮影できず・・・。
第12駐車場に到着すると、Uさんと私の前は10人ほどしか並んでいませんでした。
「濡れたカッパを脱いでバスの中へお入り下さい」と運営スタッフの声。
Uさんと私も無事2人掛けの席をゲット。行きと同じく25分の道のりを座ってJR松本駅まで帰ってくることができて快適でした。
時刻は15時30分。復路のスーパーあずさ 32号の発車まで2時間半あることから、アリオ松本店の中にあるサイゼリアでゆったりすることに。
朝からほとんど食事という食事をしていなかったため、気持ち悪さをこらえて限定のオニオンスープを注文。体の状態を気にしつつ1時間掛けて食べました。
余った時間でJR松本駅構内にあるおみやげ屋さんで信州限定のお菓子を中心に物色。
これに勝ち点3を持ち帰ることが出来たらどんなに良かったことか・・・。
Uさんは帰りの車内で食べるために「名物 山賊焼弁当」を購入。
松本名物 山賊焼きの由来は、鶏を揚げる → とりあげる → 取り上げる → 山賊になったと言われています。(諸説あり)
安曇野産の米を使用し唐揚げのボリュームも満点!これでお値段730円は安い。
18時35分、定時に出発。楽しかった松本の地を後にします。
今回の松本旅行で感じたのは、歴史の重みもさることながら、地域全体が活気に満ちていて、そんな中にしっかり根を下ろした「松本山雅FC」というクラブがあったということ。
そんな地元に愛されているクラブがJ1に挑戦していくことがJリーグの発展に繋がっていくのではないでしょうか?
ジェフ千葉もJ1昇格プレーオフに向けて、残り2試合悔いの無いようにしっかり戦っていかなければ。
来年、「J1の舞台でまたアルウィンスタジアムに来たい!」そう強く思えた観戦となりました。
(終わり)